口唇ヘルペスはヘルペスウイルスによる感染症の一つです。
ニキビはアクネ菌が原因ですので、まったく異なります。
以前に感染したヘルペスウイルスは体の中に残り、体調が悪くなったり、強いストレスを受けたり、疲れがたまったりして、免疫力が低下したときに悪さをします。
よくあるのは、口の周りに痛みを伴う水ぶくれができる口唇ヘルペスです。
口唇ヘルペスは、免疫力が低下したときに発症し、再発を繰り返します。
体に帯状に発赤を伴う水ぶくれができるのが帯状疱疹です。こちらも強い痛みを伴います。
市販薬のことを、OTC医薬品といい、医療用から市販薬としても発売されるようになったOTC医薬品を、スイッチOTC医薬品といいます。スイッチOTC医薬品の多くは第1類医薬品に分類されるため、登録販売員では販売できず、薬剤師でなければ販売できません。ドラッグストアによっては、薬剤師が常駐していないこともあり、欲しい時に購入できないこともあるかもしれません。
OTCとは、英語のOver The Counter(カウンター越しの)の略で、カウンター越しにお薬を販売するかたちに由来しています。医師の処方箋がなくても薬局などで購入できる、かつては「市販薬」「家庭薬」「大衆薬」と呼ばれることもあった身近なお薬です。
東京都薬剤師会ホームページより
再発の口唇ヘルペスの場合、軽症であれば市販薬の塗り薬で治療をすることも可能です。
アラセナS軟膏、アラセナSクリームは医療用で使用されている塗り薬と同じ成分が同じ量で入っている市販薬になります。
単純疱疹の治療薬でも書きましたが、再発の場合、ファムビル(ファムシクロビル)は症状が出た時にすぐに内服できるよう、予め処方してもらうことができます(帯状疱疹の治療として予め処方してもらうことはできません)。
スイッチOTC医薬品のアラセナS軟膏・クリームも再発の口唇ヘルペスで病院を受診しなくても使用できますが、先ほども書いたように、薬剤師がいる薬局やドラッグストアでなければ購入できません。
また、軽症であれば塗り薬で治療できるかもしれませんが、症状がひどいときには、飲み薬で治療した方が効果は期待できます。アラセナS軟膏・クリームの添付文書にも「5日間使用しても症状の改善がみられないときは、重症か他の疾患の可能性がありますので、なるべく早く医師または薬剤師にご相談ください。」とあります。
内服薬の治療薬を使用する場合、痛み止めはロキソニンではなくアセトアミノフェンを使用すべきですが、アラセナS軟膏・クリームを使用する場合は、痛み止めはロキソニンを使用しても問題ありません。