副作用のない薬はない!

くすり

「副作用」と聞くと悪いイメージを持たれる方が多いと思います。「副作用」のことを「薬害」という方もいらっしゃるかもしれません。

薬害とは、明らかな投薬ミスを含まず医薬品の「不適切な使用による医学的な有害事象のうち社会問題となるまでに規模が拡大したもの」と「不適切な医療行政の関与が疑われるものを指す」とする見解があるが、明確な定義は定まっていない

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「薬害」で有名なものにサリドマイドがあります。日本でも睡眠薬として使われていましたが、催奇形性が問題となり発売中止となりました。

しかし、このサリドマイド、現在も医療現場で使用されていると聞くと驚く方が多いのではないでしょうか。サリドマイドは多発性骨髄腫という疾患に対しては非常に有効な薬で、実際に使用されています。

はっきり言って、副作用のない薬はありません。抗がん剤を使ったら髪の毛が抜ける。これも副作用ですが、髪の毛を抜く薬として抗がん剤を使用した場合、髪の毛が抜けることは「副作用」ではなく反対に「主作用」となります。

英語で副作用のことを、side effect といいます。サイドカー、サイドメニューなど主なものがあって、それに付随するイメージですよね。副作用もそれと同じです。

市販薬の睡眠改善剤として「ドリエル」という薬が発売されています。主成分はジフェンヒドラミンという成分で、アレルギーの薬としても使われます。アレルギーの薬は副作用で眠くなりますが、ドリエルは、この眠気を利用して睡眠改善剤として発売されています。

そもそも、全ての薬は安全だ、という考えが間違っていると思います。全ての薬は毒だけど、注意しながら使えば有効に使えることができそうだ、というのが正しいのだと思います。

この副作用を早期に発見したり未然に防ぐのが我々薬剤師の役目だと思っています。

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