市販の痛み止めの成分だけで眠くなることはありません

痛み止めのCMで「眠くならない痛み止め」と説明しているものがあります。痛み止めで眠くなることがあるのでしょうか？

市販薬（OTC医薬品）の痛み止めで眠くなるとは私は思いません。痛み止めで有名な成分は、ロキソプロフェンやジクロフェナクNa、アスピリンやイブプロフェン、アセトアミノフェンなどがあります。

これらの成分で眠くなることはありません。病院でも頻繁に使用される薬ですが、私は「眠くなることがあります」と患者さんに説明したことは一度もありません。

もちろん、医療用麻薬のような痛み止めは眠くなることはありますが、市販薬（OTC医薬品）ではそのようなことはありません。

なぜ「眠くならない痛み止め」をアピールするのか

市販薬（OTC医薬品）は、主な成分の量は病院で処方される薬の量よりも少ないですが、様々な成分を配合することで、ある程度の効果が期待できるように作られています。

ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素が含まれている痛み止めがあります。これらの成分は痛み止めの成分ではなく、気分を落ち着ける鎮静剤です。鎮静剤として働き、痛み止めの作用を補助するために痛み止めの薬に含まれています。

最近では、ロキソニンSなど、痛み止めの成分だけのものがありますので、ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素など、余分な成分が入っていない痛み止めを選ぶことをお勧めします。

私だったら、ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素が入っているものは絶対に選びません。ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素は眠くなるだけでなく依存性もありますので。

痛み止めの成分で眠くなることは基本的にありません。市販薬（OTC医薬品）の痛み止めを購入する際は、薬剤師に相談し、痛み止めの成分だけが含まれるものを選ぶことをお勧めします。特に、ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素が入っているものはお勧めしません。